2010年11月18日

歌舞伎座裏のチョウシ屋

時々、無性に食べたくなるもののひとつにチョウシ屋のコロッケサンドがある。
もう20年くらい前、学生の頃このあたりでバイトをしていて、いつもおなかをすかしていた。昼どき、列に並んで時々ここのコロッケサンドやメンチサンドを買って食べたものだ。ただパンにコロッケやメンチカツを挟んだだけの何でもない食べ物になぜここまでみんな惹かれるのだろうか。いつも並びながら目の前で作ってくれるお店の人のスピーディーでまったく無駄のない所作を見ては感動していた。コッペパンにタテのきれめをススゥっと入れマーガリンとからしが一体になっているものを華麗なストロークでぬり、コロッケをタテにサクッ!と信じられないくらいいい音をたてて切り、わりと無造作にパンに挟み、素早くささーっと絶妙な量のソースをぬり、懐かしい感じの包装紙にくるくるっと包みあげて輪ゴムをパチンとはめてくれる。その間およそ20秒ほどだろうか。いつ見てもほれぼれする。いつ来ても同じ人のような気がするし20年間歳すらとっていない気もする(んなわけないか)。
変わらないことのうれしさと同時に、永遠に昭和を生きるサザエさんを見た時のような妙な懐かしさと切なさを感じてしまう。
そして大ぐちをあけてほおばるごとに、あーこの偉大なるなんでもなさが永遠に変わりませんようにと願うのだ。

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コロッケはコッペパン、メンチは食パンでオーダー。昔からこの組み合わせ。別に変えてもいいんだけどなぜか変えられないことってあるのだ。
posted by hoso at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | パン

2010年11月12日

武蔵小山のnemoとでくわす

先日、ちょっと銀行に立ち寄ろうと思って、見かけた銀行の近くに車をとめてふと横を見ると、きれいな植え込みの奥になにやら趣のあるたたずまいのお店が。ガラス越しに茶色いものが並んでるのが見えガラスにはnemoと書いてある。あっ、行きたかったパン屋だ!
普段いろんな本や雑誌とかで見ては行きたい店をあたまの片隅に入れておくと、時々こうして偶然にパズルのピースがパチっと合うように出くわす嬉しい瞬間がある。こんな時はかってにおおげさに運命的な出会いをかみしめながら導かれるようにお店に入るのみです。
あー、店内にはパンのいい匂いが充満していて、奥のカフェではいろんな人々がいろんな時間を過ごしてるいい空気が漂っている。
「クロワッサン、ただいま焼きたてでーす。」と、お店のスタッフの声とともにぴかぴかでほかほかのクロワッサンが運ばれてきた。やった、今日はついてる!きれいに折り重なった層を一枚たりともはがさぬよう慎重にトングでつかみ、そっとトレーに置いてレジへ。
すると店員、おもむろにトングでクロワッサンをガシッとつかみワサッと紙袋に入れました。わーっ!ま、いっか、パンとはそういうものなのだ。
クロワッサンが焼き立てだったせいもあって家に帰るまでの車内はほわんといい匂いがたちこめて幸せな気分だった。

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クロワッサン サックサクでしっとり、ほんのりあまーいのが好みです

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カンパーニュ カットされても重量感あるこの勇姿 パンとはおもえないくらいのモチモチ感、九州のカルカンにも似たしっとり感、あとくちがフルーティーで甘くてあとひきます

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ハムとベシャメルのパン スモーキーなハムとやさしいベシャメルをパクッとひとくちで
posted by hoso at 14:12| Comment(0) | TrackBack(0) | パン